Genius Party Beyond (2枚組) [DVD]
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2009/03/20
- メディア: DVD
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(↑作画スタッフ情報記載あり)
アニマトリックス、メモリーズ、ショートピース、迷宮組曲。海外ではディズニーのファンタジアも含むオムニバス系式の短編を色々と見ていて、ようやくこの作品を鑑賞してみました!結果は・・・
超面白かったっす!
多分日本のオムニバス系式のアニメ映画では最高傑作だと思います。
なぜこんなに鑑賞が遅れたのかと言うと、前作のGenius partyが「悪くはないんだけど・・・」という感じだったので敬遠してたんですね。
オムニバス系の短編アニメの特徴として筋やプロットが薄い事が挙げられます。その結果として薄味だと感じたり、はたまた一人よがりな作品だと感じるパターンが今まで見てきた作品の中にも非常に多かったワケです。
短編だから設定量や作画枚数が必要ではないかというと、逆にそうではなく、むしろ短時間であるが故に設定量や作画枚数でのストーリーテリングを重ねなければ傑作にはならないでしょう。
作品にはストーリー(プロットや筋)があり、それをストーリーテリング(作画、レイアウト、音響、画面構成、編集など)で表現するワケです。となると筋が弱いオムニバスアニメこそ技術的な実力がないと通用しない分野なワケです
で、今回の作品はどうかと言うと5作とも味が濃い!筋もキッチリある!(ないものあるけど)
じゃあ軽く1つずつの紹介を
・GALA
正統派のタッチで、地割れのエフェクトの作画や妖怪達のキャラクタデザインも良好。何か細田守感を感じたのは気のせいでしょうか?スタッフが同じとか?
・MOONLIGHT DRIVE
絵コンテやラフスケッチの状態のまま映像化された様な重厚感ある線でキャラクターが動いてくれる気持ちいい作品。声優があえてミスキャストだったり映像にフィルムノイズがかかってたり、画面構成を整えるためのフレーム線が見えちゃってたり口パクのための吹き出しが出る状態になったりメチャクチャ。線の感覚を味わえる気持ち良い1作
・わんわ
大平晋也イズムを徹底した作画が全面的に展開されており、裏に付いているアニメーター連中も吉成鋼や湯浅政明、橋本晋治などツワモノ揃い。凄まじい画面の歪みが全面的に展開するドラッグアニメ。
・陶人キット
サイバーパンクの背景がステキなアニメ。
主人公が走って逃げる→階段で転ぶシーンまでのぬるぬる感が素晴らしい
・次元爆弾
ほとんどプロットや筋はないにも関わらず思わず鳥肌が立った傑作。海外でカルト的な人気を誇るのも頷ける独特の世界観。わかんないけど凄い事は解るっていうタイプの作品。ケン・イシイのEXTRAのMVと合わせて「サイバーパンクのEXTRA:荒廃世界の次元爆弾」みたいな感じで比べて見てはいかがでしょうか?
これからはオムニバス系のアニメだったらこれをまず勧めようかなーと思います
ではまたー