色々文章の勉強もかねて書く所

文章を上手く書けるようになりたいので、文章の練習に使っているブログです。2015年頃の初期の記事は適当な物も多いです!ごめんなさい!文章の練習にここを使わせてください!

アニメの「作画」の良し悪しと、アニメで作画を見る時に色々気をつけたい事

最近twitterSNSで「このアニメの作画すげえよ!」って言うと、作画オタクさんが「このカットの作画が凄いとは思いません、なぜなら・・・」といった議論が行われて、「良い作画って何だよ」という議論が前よりもホットな話題になった印象があります。

 

結局良い作画のアニメを評価するためには、我々観客自身が作画というものに対する教養を身に着けて我々観客の「作画を見る目」をレベルを上げていくしかないワケで、アニメを見るみなさんもぜひ「作画を見る目」は付けて頂きたいワケですね。

 

どれだけ凄い芸術があったとしても、それを見る側に教養が無ければ芸術は成立しません。優れた芸術は「観客の見る力に依存している」とも言えます。

 

複雑な小説は読解力が無ければいけませんし、プロットの説明が遠回しな映画は観客がそれを「察する」事でようやく成立します。

 

芸術は貴方が思っているよりも「見る側に依存している」のです。

 

我々観客が、正しく芸術を見る教養を身に着けていかないと、評価されるべき芸術も評価されないワケですから、芸術に対する教養をみんなで付けようって話です。

 

説教っぽくなってしまいました。

凄く話がそれましたが、要するに私達観客が作画について真剣に考える事は、すごく大事って事です。作品の良し悪しを決めるのが我々観客であるが故にです。

 

というワケでアニメを見る時の作画について色々考えようって話です。

 

僕も作画wikiにあるアニメ映画を50本ぐらい見たり作画wiki作画アニメシリーズを20個程漁った程度なので、そのぐらいの人が作画について考えていると思って下さい。

 

そこまで作オタこじらせてない25歳の話って事でよろしく。

 

・「作画が良い」ってどういうこと?

どういうことなんでしょうね。

・・・で終わってはいけないので考える。

 

まず、作画枚数が挙げられますね。でも、作画枚数だけで採点するワケにはいけません。

 

具体的にはこの様なものが「作画の良さ」を定義する時に指針になる部分です。

・作画枚数はあるか

・1カットでどれだけ複雑な動きをしているか

・カメラアングルや動きから来る「書く難易度」は高いか

・そのカットの心象にあった表現が出来ているか

 

これが原画の難易度で、これに背景美術の複雑さを足し算したものが「作画の凄さ」だと思います(多分)

 

・例を見て色々言ってみる

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バトルシーンの作画は「1カットでどれだけ動いているか」「カメラアングルがどれだけ難しい位置にあるか」と作画の線の「ストレッチ感」伸びたり縮んだりする躍動感がアニメーションとしてちゃんと表現できているかが試されますね。

 

初心者さんは「どれだけヌルヌル動いているか」に気を取られがちですが、カメラアングルの難しさや動きのストレッチ的躍動感と1カットでどれだけ複雑な動きをしているかも大事ですよね。

 

この動き、絵コンテから出力するのどれくらい難しいんだろう」とか「このカメラアングルでキャラをこう動かすのってどれくらい難しいんだ?」について考えるともっと作画に対する洞察力が上がると思います。

 

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これは凄いですけど「背景が3D」って事で結構減点する人が多いですよね。

 

わかんない人に説明すると、背景動画ってのは背景もアニメーターが書くシーンの事です。

 

背景も動くことでそのカットが持つドラッギー性を高める効果があるんですね。

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湯浅政明のヘンダーランドの追いかけっこが有名ですよね。実際湯浅政明の背景動画はとことんドラッギーでアーティスティック。凄いんですよ。

 

進撃の巨人は背景が3Dだからそんなに凄いことは無くないですか」って意見もあるけど、僕は進撃の巨人の3D作画シーンも良いと思います。

 

もちろん背景動画であることに越したことはないけれど、ホーホケキョとなりの山田くんがどれだけ死ぬほどヤバいアニメだったかは創造を絶するワケで。

 

※ホーホケキョとなりの山田くん高畑勲が作画にこだわりすぎたせいで完全にスタジオが疲労でぶっ壊れた映画。これもボブスレーとか「マジ!?このシーンでここまでやる!?」ってなる映画なのでオススメ

 

そんな「コスパ重視な背景動画」としての3D背景動画ってのもこれはこれで良いじゃないって個人的には思います。

 

・背景美術も見てみよう

背景美術もその作品の世界観を決めるとても重要な部分です。

 

「君の名は」で、写実系の背景美術にハマった人も多いと思います。背景美術は実際強力です。それだけで世界観が1発で決まります。

 

例えば、ジブリの映画は必ず「風景を見せるシーン」が流れて、そこに久石譲の音楽がグワっと流れて、エモーショナルになるワケですね。天空の城ラピュタラピュタ城上陸シーンとか。

 

背景美術の評価する上で大事なのは、綺麗かどうか、とかではなく「世界観の表現に成功しているか」が大事です。

 

どんな背景美術の塗り、線の質感なのかで「どんな世界観にしたいのか」がわかってしまう。それぐらい背景美術は情報量が凄いんですよね。

 

最近はコスパのために3D背景も多いですが、やっぱり背景は世界観の決め手ですので、2Dが良いですね~。

 

「作画に集中してアニメを見るぞ!」ってなるとつい原画につい気を取られて背景美術に目が行かない事も多いですが、背景美術も凄く大事な要素です。見落とさないように。

 

作画初心者にオススメのアニメ映画

AKIRA(アニメーターオールスターな大傑作。いわゆるマイルストーン

イノセンス(リアル系アニメーターの集大成。リアル系初見にぜひ)

ジブリ全般(ジブリはやっぱり見てて気持ちいいし、それは作画とレイアウトの力でもある。やはりジブリは外せない)

・REDLINE(プロットは弱いが、それでもやっぱり全体のクオリティは凄い)

初心者にオススメのアニメシリーズ

・日常(作画のオーバーワークの連発。作画表現の限界に挑んだ京アニとなりの山田くん的作品)

ワンパンマン(わかりやすく、そして気持ちいい)

モブサイコ100(わかりやすく作画が凄いという事がわかる。ボンズのアニメーターはやっぱり強い)

 

・参考に見ると良いもの

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海外の人たちが「作画」をテーマにディスカッションした動画が現在youtubeに上げられており、凄く勉強になります。正直作画に詳しすぎて海外ガチ勢の凄さにドン引きするぐらい凄いので「sean bires sakuga」で検索してみてください。

Sean Bires sakuga - YouTube

とにかく詳しすぎてこのブログより専門的でわかりやすくまとめられているので、とりあえずこのシリーズの動画さえ見ればだいたい作画に詳しくなれちゃいます。ホントに見て下さい。

 

終わりに

やっぱり作画は難しいですね。「何をもって良い作画とするか」ってのはやっぱり難しいと思います。

 

でも作画がわかると凄く楽しいんですよ。アニメーターの名前を覚えて傾向も把握してるとアクションが激しいシーンで「あっ!あのアニメーターの時間だ!うお~!」みたいな気持ちになるんですよね。

 

アニメーターが変わる事で、世界観がガラッと変わるシーンがあるんですよ。それを知覚できるとアニメの作画は本当に楽しくなる。

 

みなさんにもその楽しさが伝わればなと思い記事を書いてみました。

自分もそこまでマニアかっていうとそこまでの領域じゃないので、間違った変な事言ってたらごめんなさい。

 

ちなみに僕が好きなアニメーターは小池健大平晋也です。アニマトリックスのキッズストーリーと短距離ランナーの作画大好きです。

 

終わり