ハースストーンにナーフが宣告された。
このナーフに関して色々考えちゃったので、書いてみる。
・なんでこのカードなんですか?
僕は正直ナーフされた5枚のカード全てに「ナーフするべきカードじゃない」という印象を抱きました。
そもそも論として、ナーフすべきカードというのは「強くて悪いカードデザイン」のモノをナーフすべきなのであって、これらの5枚のカードに関しては、悪いカードデザインでも無いし、プレイされてストレスが溜まるカードデザインである印象が全く無いんですよね。だから凄くもやもやする。
・ブリザード、お前もしかしてレジェンドナーフしたくないの?
滋養と繁茂のナーフをして、究極をナーフしない辺りから、なんだかレアなカードをナーフしたくない気持ちがちょっと出てるな、と思ってはいましたが、今回のナーフでブリザードは「ユーザーに魔素還元させたくない」という気持ちを持っている事が決定的になってしまったな。と思っています。
つまり今のブリザードは「レジェンド・エピックに手を出さずにいかにバランス調整をするか」みたいな思考回路に陥ってると思うんですよ。
これが凄く怖い。なんでかって、仮にクソ強いストレスの塊みたいなカードデザインが出ても「レジェンドだからナーフしない」をブリザードはやってしまうんじゃないか。と思うから。
僕がやっていたカードゲームでも、死ぬほどストレスの塊みたいなカードなのに、最高レアリティのカードだからナーフしない。っていう調整を繰り返した結果、完全にバランスの整合性に失敗して9割のアクティブユーザーを失ったカードゲーム運営を見ているんです。
だから怖い。「キーカードに直接手を出さずそれ以外のレアリティの低いカードのナーフでなんとかしよう」って思考がモロに見えたのが今回のナーフだから。
・そのクラスのアイデンティティである強いカードをナーフするのって違くない?
ハースストーンって「このクラスは○マナの動きが強い」っていう部分でクラスごとに個性を出すゲームだと思うんですよ。
冷血も平等も赤い舌のトーテムもエメラルドも「そのクラスの強みのマナ帯を産み出すためのカード」だと思うんですよ。
平等聖別があるから6マナは怖いなとか「このクラスはこのマナ数が強いんだよね」って所を考えてケアするのがこのゲームの駆け引きの醍醐味じゃないですか。「冷血リロイで10点出るからそれを考慮してテンポコントロールしよう」とかめっちゃ楽しい駆け引きじゃないですか。
そういう駆け引きを産み出す楽しいカードデザインのカードが全部ナーフされてしまっているので、今回のナーフはあまりにも的外れ過ぎて凄くブリザード運営が怖くなってしまいましたね。
今回ナーフされたカードはエメラルドを除けば「テンポコントロールに重要な、良いカードデザインのもの」が環境から追い出された印象が強くて「テンポコントロールっていう一番ハースストーンで楽しい所を担うカードをブリザードが追い出した」っていう意味で凄く衝撃的でした。
・奇数偶数デッキってデッキデザイン自体がそもそも間違いじゃね?
もうコレなんじゃないかなって。奇数デッキや偶数デッキっていうデッキコンセプト自体が間違いだと思う。
ヒロパとカードでマナカーブに沿ってカードとヒロパをプレイするだけって、カードゲームとしてはあまりにも「考えなくて良さ過ぎるデッキデザイン」になりすぎてる気がする。
実際奇数パラディン2ヶ月回しまくって奇数パラディンナーフされた後に普通のデッキ触ったら「何のカードプレイすればいいかわかんねえ・・・」って実際なったからね。偶数奇数ってデッキデザインが思考停止すぎるし、もうこのカードをナーフするべきなんじゃないかな。
今回のハースストーンのナーフは、何というかブリザードの「終わりの始まり」を感じてしまったナーフですね。
次の拡張やこれ以降のバランス調整に余り期待はできないし、運営のエアプ感も相まって今凄く怖い気持ちを味わっています。
ハースストーンがこれからも続けば良いと願いっているし、だからこそ「このナーフは間違いだった」って所にブリザードが向き合って欲しいと願うばかりです。
終わり