暫くは北野武さんの映画について紹介していきたいと思います。
今回は”3-4x10月"です。
あらすじ:野球青年が沖縄に行く。
さて、この作品ですが、色々と語りたい所がありますねー。
いわゆる武映画特有の"ドライな空気”の濃さはトップクラス。僕は2番目くらいに好きな作品ですね。
ちなみに3-4x10月の由来は、3-4は劇中の黒板に書いてある点数、10月は映画の公開予定月(実際は6月に上映)だったそうですよ。
僕が大好きなシーンはダンカンさんのカラオケですかね。
(ダンカンの下手くそな歌の中でヤクザがリズムよく喧嘩するシーン)
こっから先はネタバレですので未見の方は注意
この映画は結局、主人公の妄想オチという事で終わってしまいます。監督も失敗作である事を認めております。では監督はどんなゴールを目指していたのか?それは監督が企画し、暖めていた「フラクタル」という題の企画にあると僕は思うのですが、それはTAKESHI'Sの時に説明しようと思います(理由があるので)
注目して欲しいのは、主人公の背番号が3番である事、そして夢オチである事が判明しトイレから出てきた後の主人公の野球での立ち位置です。
(主人公は万年補欠の草野球選手、だが背番号には3の文字が)
スタッフロール中の主人公を追うと、彼は補欠ではなくサードの守備をやっている。
この事から導き出される結論は、野球ができない男が野球で活躍し、彼女を作ったりする妄想をトイレでしていた。のではなく、野球ができる背番号3番の男が「自分がもし野球のできない補欠だったらどんな事をしていたか。という妄想」というオチの映画である事が推測されます。
失敗作と監督自身公言している映画ですが、僕自身も大好きですし、光る所はとってもいっぱいある映画なのでぜひご覧ください