3回目の評論は、あの夏、いちばん静かな海です。
あらすじ:喋れない男と耳が聴こえない女の静かな恋愛を淡々と描く。
評論が難しい映画、来ましたねー
とにかく静かです。恋愛映画といえば、「あなたの事が~」などと、セリフ回しで色々観客に説明を促す訳ですが、この2人、映画の始まりから終わりまで全く喋らない。
ちなみに、黒澤明さんはこの映画が大好きなんだとか。
以降はネタバレです。
Akira Kurosawa vs Takeshi Kitano part1 - YouTube
(この対談にてあの夏~について言及しています)
淡々とした流れで映画は進みますが、終盤にある展開があり、そこから一気に久石譲の音楽と共に怒涛のウェットな展開によるエンディングが入り映画は終わります。黒澤明さんは「なんでここまで淡々とやってきたのに急にウェットにわかりやすくしちゃったの」と苦言を呈し、北野さんは「いや、死んだってわかんない客もいるかなと思って」と発言しています。
静かな映画、そしてアンチメロドラマ的恋愛映画として、見る価値のある作品です。