インターネット上で今でも人気を誇るアクション映画「コマンドー」の紹介です。
コマンドー ディレクターズ・カット(製作30周年記念日本語吹替新録版)スチールブック仕様(完全数量限定生産) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2015/04/24
- メディア: Blu-ray
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(ファンが多いため、ソフトに関してはやたらラインナップが充実している。)
まずは各評論家達の名解説から
(荻昌弘さんの解説、冷静な観点からアクションを批評する。)
(淀川さんの評論)
少し映画の昔話になりますが
その昔、シルベスタ・スタローンとシュワルツェネッガーは「無双型アクション映画」の主導権を争っていたわけですね。
例えばスタローンの映画で「コブラ」という作品が上映された際、それに対抗してシュワルツェネッガー側のアクション映画の名前を「ゴリラ」にしたりする程お互いに目の敵だったワケです。
(こっちは原題通り)
(こっちは原題が”RAW DEAL”。全然タイトルが違うけど、これはスタローンに対抗するため)
今は大脱走っていう映画で共演しており、もう和解しておりますのでご安心を。
またこの作品はシュワルツェネッガーさんのキャリアにとっても重要な作品でした。
シュワちゃんはオーストリア人であまり英語が得意ではなく、最初はコナン・ザ・グレートで「ウガー!」とか「ウアー!」とか言うだけの役者さんでした。
ターミネーター1などもコマンドー以前の作品でしたがセリフが少なかったですね。
そんな彼が長台詞に初挑戦した映画がコマンドーでもあるわけです。
これを機に、セリフの多い映画にたくさん出るようになり、「人を殺して捨て台詞を言うアクション俳優」としてはジェームズ・ボンドに並ぶ男になりましたね。
さて、色々言われている作品ですが、僕はまさに1980年台を象徴するに相応しいアクション映画だと思っています。
監督のマーク・L・レスターは「007の様な人を殺して捨て台詞を言うような映画が撮りたかった」と口にしている通りこの映画のジャンルは
[筋肉ムキムキ人を殺して捨て台詞無双映画]
ですね。
確かに荒唐無稽で荒削りな作品ではありますが、筋肉アクションの太鼓判として地位を確立する要素が詰まっております。
まず映画の尺、これが90分という非常に短い枠に収められている。素晴らしい
実は地上波放送映画というのは96分に収めなければならないというルールがあり(拡大放送がなければ)このコマンドーは地上波でもほぼノーカットで見れるという結果的にですが地上波放送に対応している尺も見事。
その90分で何をするかと言うと、アクションのつるべ打ちなワケですね。カーアクションから潜入。ヘビーマシンガンを抱えてのザコ戦。ラストの悪役との格闘と、アクション映画でやりたいシーンを全部やってしまうという手際の良さ。
それから恋愛要素やシリアスなドラマ展開が全くないのも良い。シンディという女性が出てきますが彼女とロマンスがどうのこうの~なんてシーンは映画にはなく、ただ殴る蹴る銃をぶっ放すというある意味ストイックに感じる程のアクションのみで作られた映画の構成も良い。
色々な80年台アクションの要素を積み込んだ結果今見るとサンプリング映画の様なフィーリングもしますね。
2000年台からはボーンシリーズなどが登場し、アクションが所謂オシャレ傾向に流れてしまうワケですが、アクション映画がオシャレになる前の骨太80年台アクション映画の象徴として、コマンドーは愛され続けて行く事でしょう。
お前は最後に殺すと約束したな?
そ、そうだ大佐ぁ・・・タスケテ
あれは嘘だ。
うわーーーー!