オーストラリアへの夢を抱きながら過ごす家族。
淡々と時が過ぎてゆく
だがある時妻が気づいた。高速道路を走っている時に見た死体を見て、人生とは何かに気づいた
彼女は人生を悟った。 あの瞬間にね。 自分の人生を悟るのは愉快な経験ではないさ。 -監督より-
そして家に帰り全ての財産の破壊に取り組んだ。
人生は行為に縛られる。 人生は行為の総和だ。そして何も残らない。だから、彼らは破壊行動を取るのだ。 一家は自分の家と私物の一切合切、全てを破壊する。 同じ激しさで、同じ緩やかさで、破壊に没頭している。
解釈は個人によるが、ただ死ぬだけの生き物であるという事を隠して無から有を作り出して死という現実を誤魔化すのが人間であり、モノへの破壊はその誤魔化しに対する恨みによるものかと
人はいつか死ぬ。だからその代わりの不滅の象徴である宝石を渇望する。 -悪の法則-
持ってるモノが自分を束縛する
-ファイト・クラブ-
職業がなんだ
財産がなんて関係無い。
車も関係ない。
財布の中身もそのクソッタレなブランドも関係無い。
お前らは歌って踊るだけのこの世のクズだ
モノを所有する事が幸せであり、幸福に繋がるという発想が、そもそも心の貧困に繋がっているという発想はファイト・クラブでも取り上げられている。
1989年の『セブンス・コンチネント』は喪失の人生よりも自殺を選ぶ家族を描いた。
モノを所有し、人生を喪失した家族の姿をぜひ見届けて欲しい。